今回はやや基本的なおさらいから
今まで使っている重賞予想の偏差値表
紹介に一度説明したのですが、その後あまり詳しく説明していなかったので、今回わりと掘り下げて説明してみます。
▼初回の説明はこちら
重賞偏差値表というのはこちら
外厩データはJRDV.sp
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こちらは2016年に行われた「高松宮記念」の重賞予想の偏差値表です。
[ 偏差値のランク ]
S~Fまでの7段階の判定があります。
詳細は
S 62.5以上 A 62.4~57.5 B 57.4~52.5
C 52.4~47.5 D 47.4~42.5 E 42.4~37.5 F 37.4以下
となっております。偏差値50がちょうど真ん中で、A以上はとても良い、E以下は非常に良くないという感じです。
ちなみに「高松宮記念」はS判定の3頭で決まりました。S判定が3頭以上出ることはあまりないので、そういったケースでは素直に信頼した方がいいです。
ちなみにランク分けの色は
ピンクS>オレンジA>イエローB>無色C>ブルーD>パープルE>グレーF
となります。※ランク分けの色は騎手・厩舎など全て同じになります
[ 騎手レベルと厩舎レベル ]
騎手と厩舎の横にある数字は、昨年1年間の芝、ダート別の複勝率です。芝とダートのレース別で分けています。
昨年1年間の複勝率をベースに、今年の複勝率と母数の少ないもの(外国人や地方など)を考慮してランク分けしています。
S 35以上 A 34~30 B 29~25 C 24~20
D 19~15 E 14~10 F 10未満
このランク分けが、「偏差値」の一部を構成しています。
[ 追切 ]
追切の印は左から良い順に
◎>〇>▲>注>△>▽>無印
となります。無印は、全て同じというわけではなく、細かなランク分けをして偏差値に組み込まれています。基本的に、2歳3歳重賞や短距離戦(1600m以下)は、この「追切」が非常に重要になります。これが無印でしかも後述する「外厩」も使っていないのであれば、かなりのマイナスになります。
[ 外厩 ]
今回、外厩を使用していれば記入されます。
[ レース間隔 ]
よく休養明けとありますが、現在ではこの感覚は以前のものと変わってきています。よほどの長期休養明け(または故障明け)でなければ、マイナスにはならず、外厩によってはむしろプラスになります。
狙い目
①間隔が中6週以上で「外厩」を使用していない=消し
これは明らかにマイナスです。現在の賞金の高い重賞で、前走から中6週以上レース間隔があるのに外厩を使用していない(つまり自厩舎のみで仕上げた)ケースで好走する例はほとんどありません。
例外) 一部のトップ厩舎
2015年のダービーはドゥラメンテが、皐月賞後「外厩」を使用せずに勝ちましたが、これは関東のトップ厩舎である堀厩舎だからでした。
並みの厩舎が自厩舎のみの仕上げで、中6週以上間隔が空いている場合はほとんど勝負になりません。
明らかに消しです
②間隔が中3週以下で「外厩」を使用している=買い
後ほど説明しますが、「外厩」に預ける場合、自厩舎から外部の施設に輸送させなければいけません。前走からレース間隔が短い(中3週以下)場合は通常だと「外厩」は使用しません。
しかし、レース間隔が少ないのにもかかわらずあえて「外厩」を使っているケースは買いです。
今回の高松宮記念、3着のアルビアーノは、前走から中2週なのに、「外厩」を使用しています。
これはおそらくオーナーサイドからの意向と思われますが、馬のケアや調教面を考えて、自厩舎で調整するよりも「外厩」に預けた方が次走で好勝負できる、という判断だったのでしょうね。実際にレースでは3着と好走していました。
「レース間隔」と「外厩」ではこの2つがポイントになります。
では、最後に
[ 外厩 ]
こちらについて説明します。
馬というのは東西のトレーニングセンター(トレセン)で調整されます。関東だと美浦(茨城県)、関西だと栗東(滋賀県)にそれぞれ施設があります。
そこで各厩舎に所属している馬たちがそれぞれ調教等トレーニングをします。
それ以外に、休養をする場合は「放牧」といって離れた牧場に預けのんびりリフレッシュさせます。いわゆる「休養明け」というのはこの牧場から帰って来て初めてのレースという事になります。通常ですと、「休養明け」から自厩舎へ戻って、ある程度の期間調教してレースに出す、というのが以前からのパターンでした。
しかし、最近ではその傾向は崩れ去ってしまいました。
現在では「外厩」という施設に預けられます。
この「外厩」というのは、わかりやすく言うと、休養(リフレッシュ)と育成調教が一緒にできる施設だという事です。
つまりこの「外厩」という場所に預けておけば、レース前に必要な調教までこなしてくれるという事です。
「ルージュバック」
この外厩で有名なのがルージュバックです。この馬はデビュー戦から一貫して「ノーザンF天栄」という外厩から使われてきました。オークスの時などは、G1レースの前だというのに自厩舎に戻ったのがわずか12日前だったのです。
当時のスポーツ紙などでは、こんな日数で調整などできるわけがない、前代未聞だ、などという記者もいたのですが、レースではあっさり2着という結果でした。
逆に、エリザベス女王杯の後、有馬記念に挑んだのですが、この時は初めて外厩を使わず自厩舎のみでの仕上げでした。
レースでは10着と惨敗してしまいました。
ちなみに同じレース間隔で挑んだ、マリアライトはいつも通り「外厩」を使って見せ場たっぷりの4着。しっかり賞金を稼いでいましたね。
ルージュバック、マリアライトとも、今年の初戦はそれぞれ2着、3着でしたが、やはり両馬とも「外厩」を使ってきていました。
これだけ現在のレースでは、特に高額賞金の重賞では「外厩」を使用しているかいないかが勝負の分かれ目になります。
「外厩」というのは競馬専門紙やスポーツ紙ではその情報を知る事が出来ません。
それだけこの情報があるかないかで、競馬で勝てるかどうかの分かれ目の一つにもなるのです。
ここではオススメの「外厩」を紹介します。
[ ノーザンFしがらき ]
滋賀県にあります。場所柄、関西馬のメイン外厩になります。関東だと堀厩舎がよく使用します。まず重賞での勝利数が圧倒的です。昨年はG1を3勝含む、全17勝を飾っています。
日本で1番信頼できる「外厩」といっても過言ではないでしょうね。
[ ノーザンF天栄 ]
福島県にあります。場所柄、関東馬のメイン外厩になります。メジャーエンブレムもこちらに預けられます。昨年は重賞だと、G1を3勝含む全15勝を挙げています。しかし、今年の重賞勝利数は「ノーザンFしがらき」にやや離されています。
この2つがいわゆるトップ外厩というところでしょう。
[ 吉澤S-WEST ]
滋賀県にあります。ゴールドシップがほぼこちらで預けられていました。昨年はG1を1勝で、重賞は4勝ですが、今年は好調です。高松宮記念優勝のビッグアーサーもこちらでしたね。
[ グリーンウッド ]
滋賀県にあります。昨年は重賞3勝ですが、安定しています。フィリーズレビューの1,2着もこちらからでしたね。
[ 社台F山元TC ]
宮城県にあります。昨年は重賞4勝でした。以前に比べて「ノーザンFしがらき・天栄」とは差がついている感じですね。
この上位5つの「外厩」が現在のオススメです。
もちろん時間の経過で成績が変わってくるところもあるのですが、まずは「しがらき」そして「天栄」というのは絶対に抑えておいて下さい。
それではよろしくお願いします。
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アナログなものもデジタルに変換している感じですね。
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載された本です。私がこのブログで「偏差値」を開発して発表するきっかけになったの
がコレです。色々なデータを組合せて自分独自の指数を作成していく。実際に競馬で稼
いだという事実があるので重みが違います。もちろん指数だけではなく、馬券の買い方
がいかに重要かという事がハッキリわかります。
※「卍氏」の新刊も発売予定です
「外厩」といったらコレです。外厩という競馬新聞にも載っていない制度。これがいか
にJRA競馬を攻略するのに必要かがわかります。賞金の高い高額条件の重賞(とくにG1)
がなぜ外厩使用馬で埋め尽くされるのか・・・
このブログの「重賞偏差値予想表」に外厩データが入っている理由の一つです。
▼京大式推定3ハロン 実践攻略データブック (競馬王馬券攻略本シリーズ)
このブログの「展開★」はこの本の考え方を参考にしました。競馬は「上がり3ハロンで1位と2位」「4コーナーで先頭」この3頭を見つけ出す事ができれば回収率もうなぎのぼり。シンプルですが奥が深くてとても参考になります。